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発生神経科学:交感神経ニューロンは脊椎動物の黎明期の神経冠に起源を持つ
Nature 629, 8010 doi: 10.1038/s41586-024-07297-0
神経冠は脊椎動物に固有の胚性幹細胞集団であり、脊椎動物の進化は、その拡大と多様化により、新たな細胞タイプと顎や末梢神経節などの新規構造の出現が可能になったことで促進されたと考えられている。無顎脊椎動物にも感覚神経節はあるが、体幹の交感神経鎖は、有顎脊椎動物でのみ生じたとするのが通説である。今回我々は、これとは対照的に、体幹の交感神経ニューロンが、現生の無顎脊椎動物であるウミヤツメ(Petromyzon marinus)にも存在することを報告する。これらのニューロンは、背側大動脈近傍の交感神経芽細胞群から生じ、顎口類で報告されているのと相同な転写プログラムに従って、ノルアドレナリン作動性の指定を受ける。ヤツメウナギの交感神経芽細胞は、心臓の外側の空間に存在し、左右両側の流れにより体幹全長にわたって広がり、カテコールアミン生合成経路の酵素であるチロシンヒドロキシラーゼ–ドーパミンβ-ヒドロキシラーゼを発現することが分かった。また、CM-DiI細胞系譜追跡解析によって、これらの細胞が体幹の神経冠に由来することが確認された。単離したアンモシーテスの体幹交感神経芽細胞のRNA塩基配列解読からは、交感神経ニューロンの機能に特徴的な遺伝子プロファイルが明らかになった。今回の発見は、交感神経節は顎口類の新機軸であるとする定説に異議を唱えるものであり、この説の代わりに、後期に発生する原始的な交感神経系が最初期の脊椎動物の特徴にあった可能性を示唆している。

