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進化遺伝学:ヒトの完全なセントロメアの多様性と進化

Nature 629, 8010 doi: 10.1038/s41586-024-07278-3

ヒトのセントロメアは、その反復性とサイズの大きさから、これまで塩基配列の解読やアセンブリが非常に困難であった。そのため、セントロメアは最も急速に変異が起こる領域の1つであるにもかかわらず、ヒトのセントロメアの多様性パターンや、進化および機能のモデルはいまだ不完全なままである。今回我々は、ロングリード塩基配列解読を用いて、第二のヒトゲノムの全てのセントロメアの完全な塩基配列解読とアセンブリを行い、それを解読が完了している参照ゲノムと比較した。その結果、これら2組のセントロメアでは、それらの固有の隣接領域と比べて、一塩基変異が少なくとも4.1倍上昇しており、サイズが最大3倍異なることが分かった。さらに、セントロメアの塩基配列の45.8%は、新たなαサテライトの高次反復配列(HOR)の出現により、標準的な方法では確実にアラインメントできないことも分かった。DNAメチル化およびCENP-Aクロマチン免疫沈降の実験からは、セントロメアの26%では、それらの動原体の位置が500 kb以上異なることが示された。我々は、進化による変化を理解するために、6本の染色体を選択し、チンパンジー、オランウータン、アカゲザルのゲノムから31のオルソロガスなセントロメアの塩基配列を解読してアセンブリを行った。比較解析の結果、αサテライトHORにおけるほぼ完全な入れ替わりが明らかになり、それぞれの種で特徴的なαサテライトHORの特異的変化が見いだされた。ヒトのハプロタイプの系統発生学的な再構築結果は、セントロメア全体において短腕(p)と長腕(q)の間の組換えが限定的であるか全く起こらないことを裏付けるとともに、新たなαサテライトHORが共通の単系統起源を持つことを明らかにしており、これによって、ヒトのセントロメアDNAの飛躍的な増幅や変異の速度を推定する戦略がもたらされた。

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