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構造生物学:コレステロールと細胞内味物質の1つによる苦味受容体の活性化

Nature 628, 8008 doi: 10.1038/s41586-024-07253-y

苦味の感知には、Gタンパク質共役型受容体の独特なクラスである2型味覚受容体(TAS2R、別名T2R)群が介在している。26種類あるTAS2Rのうち、TAS2R14は口腔外組織で高度に発現されていて、100種類以上の構造的に多様な味物質に対する応答に関わっているが、多様な化学物質を認識して細胞のシグナル伝達を開始させる分子機構はいまだにほとんど明らかになっていない。今回我々は、2種類のTAS2R14複合体のクライオ電子顕微鏡構造を報告する。1つはGgust(別名ガストデューシン)との複合体、もう1つはGi1との複合体である。どちらの構造にもオルソステリックな結合ポケットが1つあって、内在性のコレステロールが占拠しているが、それに加えて苦味物質cmpd28.1の結合した細胞内アロステリック部位があり、GgustおよびGi1のα5ヘリックスと直接的に相互作用している。これらのリガンドとの相互作用は両方共、計算解析と生化学解析によって確認された。今回の機能解析によって、TAS2R14に関して、コレステロールがオルソステリックなアゴニストであること、苦味物質cmpd28.1が直接的に働くアゴニスト活性を持つ正のアロステリック調節因子であることが明らかになった。また、このオルソステリックポケットはアロステリック部位と長く伸びた空洞で結ばれており、この空洞には芳香族残基を多く含む疎水性コアがあることが分かった。これらの知見は、苦味受容体のリガンド認識について知る手掛かりになり、TAS2R14が細胞内のアロステリック味物質を介して苦味の感知以上の働きをすることを示唆している。

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