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超分子化学:ロタキサン・アクチュエーターを用いた、力によって制御される小分子放出

Nature 628, 8007 doi: 10.1038/s41586-024-07154-0

力によって制御される小分子放出は、医療や材料の観点から薬剤の送達や治癒剤や伝達剤の放出に大変有望である。ポリマーメカノケミストリーでは、ポリマーは、機械受容分子(メカノフォア)を伸長させるアクチュエーターとして用いられる。この手法では、メカノフォアにおける結合切断の直接的または間接的な結果としての転位によって、あるいはケージ、超分子複合体、金属錯体の解離によって、さらには「フレックス活性化(flex activation)」によって、分子カーゴの放出が可能になっている。しかし、これまでに報告された系は、伸長事象ごとに放出される分子の多様性と量の両方またはどちらか一方に制限があった。これは、アクチュエーターとして働くポリマーが最初の活性化後に解離するため、切断可能なメカノフォアの繰り返し活性化が難しいことに起因する。物理的カプセル化戦略を用いれば、より大きなカーゴ負荷を送達できるが、こうした手法では、非特異的(すなわち非機械的)な放出が起こることが多い。今回我々は、ロタキサン(大員環がストッパー付きの軸に捕捉された構造の連結分子)が効率的なアクチュエーターとして機能し、軸に付加されたカーゴ分子の放出を生じさせることを示す。ロタキサン・アクチュエーター1つにつき最大5つのカーゴ分子の放出が、溶液中では超音波処理によって、バルク中では圧縮によって実証され、それぞれ最大71%と30%の放出効率が達成された。これによって、このロタキサン・デバイスは、これまで実現された中で最も効率の高い放出系の1つとして位置付けられる。また我々は、3種の代表的な機能性分子(薬剤、蛍光標識タグ、有機触媒)の放出も実証しており、このデバイスを用いて多種多様なカーゴ分子を放出できる可能性があると予想する。今回のロタキサン・アクチュエーターは、力によって制御されるさまざまな放出用途向けの汎用的なプラットフォームをもたらす。

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