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光周波数コム:単一レーザーを用いるオンチップ全光周波数分割
Nature 627, 8004 doi: 10.1038/s41586-024-07136-2
純粋なスペクトルのマイクロ波信号の生成は、計測や通信を含む基礎科学と応用科学において極めて重要な機能である。光周波数コムによって、最高品質のマイクロ波振動を生成する、光周波数分割(OFD)の強力な手法が可能になる。現行のOFDの実装には、空間とエネルギーを消費する光安定化部品と電子フィードバック部品を備えた複数のレーザーが必要であるため、小型でロバストなフォトニック・プラットフォームへの集積にデバイスの占有面積が適合していない。今回我々は、単一の連続波レーザーによって励起されるカーマイクロ共振器の2つの異なる動的状態を同期させることによって、フォトニックチップ上の全光OFDを実証する。光パラメトリック発振器のシグナル場とアイドラー場の間のテラヘルツビート周波数の固有の安定性は、カーソリトンコムのマイクロ波周波数に移行され、電子的同期を必要とせずに結合導波路を介して同期が実現される。227 GHzのソリトンコムについてOFD係数N = 34が、16 GHzのソリトンコムについてN = 468が達成された。特に、OFDによって、16 GHzソリトンコムについて46 dBの位相雑音低減が可能になり、その結果、集積フォトニクス・プラットフォームにおいて観測された中で最低のマイクロ波雑音が得られた。今回の研究は、OFDを行う単純で効果的な手法であるとともに、計測学研究所で生成される最高純度のトーンに匹敵するマイクロ波周波数を生成できるチップスケールデバイスへの道筋をもたらす。

