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天文学:少なくとも12個中1個の恒星が示す惑星飲み込みの証拠

Nature 627, 8004 doi: 10.1038/s41586-024-07091-y

恒星の化学組成は、惑星物質の飲み込みもしくは惑星の形成(原始星円盤から難揮発性物質が取り除かれる過程)またはその両方によって変化することがある。このような「惑星の痕跡」は、元素存在度の違いと塵の凝縮温度の間の相関として現れる。しかし、こうした惑星の痕跡の検出は、発生率が分かっておらず、振幅が小さく、恒星サンプル中の恒星年齢が極めて不均質なために、非常に難しい。そのため、同じ組成で一緒に生まれた(つまり出生が同一の)恒星によって、惑星の痕跡の検出が容易になり得る。これまでの分光学的研究は少数の連星に限られていたが、ガイア衛星によって、出生が同一であることが確認された多くの共動する恒星のペアにおいて、惑星の化学的痕跡を検出する機会が得られる。今回我々は、選択関数が明確に定義された、91組の出生が同一の恒星のペアの均質なサンプルの高精度の化学組成を報告し、惑星飲み込みを示す事例を少なくとも7例明らかにする。これは、8%の発生率に相当する。独立ベイズ指標を導入することで、惑星の痕跡を、存在量のランダムなばらつきや原子拡散などの他の要因から効果的に切り離すことができた。今回の研究は、惑星の痕跡の証拠を与えるとともに、惑星の飲み込み、形成、進化の機構を観測によって絞り込むことによって、恒星–惑星–化学のつながりのより深い理解を促す。

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