生態学:雨林の転換はエネルギーを緑の食物網から茶色の食物網へ再配分する
Nature 627, 8002 doi: 10.1038/s41586-024-07083-y
陸生動物の多様性は、土地利用の変化によってますます失われている。しかし、多様性が極めて高い熱帯生態系における、地上と地下での、そして各栄養段階にわたる機能的・エネルギー的な影響は、いまだほとんど明らかにされていない。今回我々は、この知識の空白を埋めるため、インドネシア・スマトラ島の熱帯雨林とプランテーションで、地上の「緑の」動物食物網(林冠の節足動物および鳥類からなる)と地下の「茶色の」動物食物網(土壌の節足動物および貧毛類からなる)のエネルギーフラックスの変化を評価した。その結果、雨林のエネルギーは、その大半が地下の動物食物網へと向かっていることが明らかになった。アブラヤシおよびゴムノキのプランテーションでは、動物の総エネルギーフラックスは雨林と同等か、より高かった(ゴムノキのアグロフォレストの場合)が、エネルギーに関してカギとなるノードは明確に異なっていた。雨林では動物の総エネルギーフラックスの90%以上が土壌および林冠の節足動物によって運ばれていたのに対し、プランテーションではそのエネルギーの50%以上が環形動物(貧毛類)に配分されていたのである。土地利用の変化は、地上では複数の栄養段階にわたるエネルギーフラックスの一貫した減少を招いた一方、地下の食物網は、より上位の栄養段階に向かうエネルギーフラックスの最大90%の減少という応答を示し、これには、低速のエネルギー経路(真菌類による)から高速のエネルギー経路(細菌類による)への移行と、糞便の生成から土壌有機物の消費への移行が伴っていた。これは、以前報告された土壌の炭素貯留量の枯渇と一致する。我々は、十分に立証されている、熱帯の土地利用の変化に伴う動物の多様性の低下が、生態系の地上部分と地下部分全体にわたる食物網の大規模なエネルギー的・機能的再構成と関連付けられることを示す。

