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電子工学:ワイヤレスチャネル容量を増やすための非常に小さい準実時間遅延

Nature 627, 8002 doi: 10.1038/s41586-024-07075-y

大量のデータが接続されるようになり、ビームフォーミングアレイを通した効率的な指向性通信の必要性が高まっている。遅延素子は、あらゆるビームフォーミング・シグナルチェーンに不可欠である。しかし、こうした素子は、サイズ、チャネル容量、電力効率、実効等方放射電力に基本的制限を課す。受動位相シフターは、DC電力を消費しないが、帯域幅が狭く、位相分解能が低く、電力処理能力が低いという問題を抱えている。受動位相シフターは、異なる周波数成分が異なる時間遅延を受けるために信号がぼやけて分解できなくなる、ビームスクイントを招く。これによって、無線リンクのデータレート、すなわちチャネル容量が著しく制限される。実時間遅延(TTD)素子は、この問題を解決し広い帯域幅を利用可能にするが、波長スケールの伝送線を含むため、現代の半導体プロセスにとって面積効率が非常に悪い。今回我々は、TTD素子を小型化してこうした無線リンクのチャネル容量の基本的限界を破る準実時間遅延(Q-TTD)を導入することによって、この長年の問題に取り組んだ。我々は、この機構を、相補型金属–酸化物–半導体(CMOS)技術で実装されたマイクロ波デバイスについて実証する。実装面積縮小のカギは、サブ波長の実装面積内に3D可変TTDリフレクターを備えた、反射型位相シフト構造である。これにより、3D可変TTDリフレクターを用いて接地までの導波路の経路の長さを変化させることで、超広帯域位相調整が実現される。その結果、既存の最先端の方法と比較して大幅に大きいオンチップチャネル容量をもたらす面積対遅延比が得られる。この素子は、アレイに集積すると、高分解能撮像や、広帯域通信やオンチップレーダーなどの用途向けの低スクイントビームフォーミングを可能にする。

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