Analysis
社会科学:青少年や若年成人のメンタルヘルスに優しい都市づくり
Nature 627, 8002 doi: 10.1038/s41586-023-07005-4
都会の生活は都市居住者のメンタルヘルスを形づくる。そして都市は、健康、教育、経済的利益へのアクセスを提供するものの、都市環境はメンタルヘルスに害を及ぼすことが多い。今後30年にわたり都市化が進むと、それに伴って都市に住む小児や青少年の人口も増加する。若者のメンタルヘルスに影響を及ぼす都会生活の側面を形づくることは、青少年の幸福や大人への道筋に多大な影響を及ぼす可能性がある。我々は、研究者、実務者、擁護者(advocate)、若者からなる学際的で世界的なグループを招き、若者のメンタルヘルスに優しい都市の特徴を特定し、優先順位付けするための一連の調査を完了させた。本論文で我々は、一連のランク付けされた特徴の説明を示す。これらの説明は、個人、対人、コミュニティー、組織、政策、環境という介入領域によってグループ分けされている。個人の成長ための生活スキル、若者の考えや選択の尊重と受け入れ、社会的なつながりのための安全な公共空間の提供、雇用と仕事の安定、都市の計画や設計に若者の意見を中心に置くこと、有害な社会的決定要因への対処が、それぞれの領域の優先課題であった。我々は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が生み出した困難な状況を報告し、適切な活動をこれらのデータと結び付けた。我々の知見は、マルチレベルのセクター間連携介入の必要性と、若者のメンタルヘルスを支えるインクルーシブで公平な参加型の都市設計の必要性を明らかにしている。

