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神経免疫学:硬膜と脳の間の直接連結点の特定
Nature 627, 8002 doi: 10.1038/s41586-023-06993-7
クモ膜関門は、中枢神経系と硬膜との境界である。クモ膜関門は仕切りを作っているが、中枢神経系と硬膜の間のコミュニケーションは、老廃物のクリアランスと免疫監視を行う上で重要である。しかし、クモ膜関門がどのように隔離とコミュニケーションの均衡を取っているかはほとんど分かっていない。今回我々は、トランスクリプトームデータを使ってトランスジェニックマウスを作製し、クモ膜関門を通過する経路として機能する特異的な解剖学的構造を検討した。架橋静脈は、クモ膜関門と交差する位置で不連続点を作っており、今回我々がACE(arachnoid cuff exit)点と名付けた構造を形成している。ACE点が作り出す開口部は、クモ膜下腔と硬膜の間での体液と分子の交換を許し、脳脊髄液の排出と硬膜からクモ膜下腔への特定の分子の進入を可能にしている。健常人ボランティアでは、磁気共鳴画像用トレーサーは同じ様式で架橋静脈に沿って通過し、クモ膜下腔に入った。重要なことに、実験的自己免疫性脳脊髄炎などの神経炎症状況では、ACE点での細胞トラフィッキングも可能であり、これは免疫細胞が硬膜からクモ膜下腔に直接侵入する経路を示している。今回の結果をまとめると、マウスでもヒトでも、ACE点は、中枢神経系と、硬膜やその免疫学的多様性、老廃物クリアランスとを結び付ける、神経免疫的コミュニケーションにおいて解剖学的に重要な部位であることが分かった。

