社会学:オンライン画像はジェンダーバイアスを増幅させる
Nature 626, 8001 doi: 10.1038/s41586-024-07068-x
人々が読書に費やす時間は年々短くなる一方で、画像を閲覧する時間は長くなっており、そうした画像はオンラインで急増している。グーグルやウィキペディアなどのプラットフォーム上の画像は、毎日数百万人によってダウンロードされており、さらに数百万人以上が、視覚的コンテンツのやりとりを主体とするインスタグラムやティックトックなどのソーシャルメディアを通じて交流している。それと同時に、通信社やデジタル広告主は、人々がテキストよりも素早く、暗黙的、印象的に処理する画像を使用することで、ますますオンラインで注目を集めるようになっている。今回我々は、オンライン画像の増加が、ジェンダーバイアスを、統計的な蔓延度と心理学的影響の両方において著しく悪化させていることを示す。我々は、グーグル、ウィキペディア、映画データベースであるIMDbの100万枚以上の画像と、これらのプラットフォーム上の数十億の単語について、3495の社会的カテゴリー(「看護師」や「銀行員」など)とジェンダーとの関連を調べた。その結果、ジェンダーバイアスは、男女タイプ別のカテゴリー両方において、テキストよりも画像で一貫してより広く見られることが分かった。また、これまでに報告されているオンラインでの女性の過小代表という状況は、テキストや世論、米国国勢調査データよりも画像の方が大幅に悪いことも見いだされた。さらに我々は、事前登録した全国代表サンプルによる実験を行い、職業についてのグーグルでの画像検索は、テキスト記述検索よりも、参加者の信念におけるジェンダーバイアスを増幅させることを示す。このような視覚的コミュニケーションへの大規模移行によって起こる社会的影響に取り組むことは、インターネットにおいて公平で開かれた未来を発展させるために不可欠である。

