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構造生物学:RNアーゼRによるリボソーム30Sサブユニット分解の構造基盤

Nature 626, 8001 doi: 10.1038/s41586-024-07027-6

タンパク質の合成は細胞の主要なエネルギー消費過程であり、リボソームの制御された産生と代謝回転を必要とする。過去数年間にリボソーム生合成についての我々の理解は大きく進歩したが、リボソームの分解についての構造的知見は不足している。今回我々は、3′–5′エキソヌクレアーゼであるリボヌクレアーゼR(RNアーゼR)と結合している、2つの異なるリボソーム30S小サブユニット分解中間体の天然構造を示す。これらの構造から、RNアーゼRが最初に30Sをプラットフォームとして結合して、機能的に重要なアンチ・シャイン・ダルガーノ配列と解読部位のヘリックス44の分解を促進し、次いで30Sサブユニットのネック領域に達した所で障害にぶつかることが明らかになった。この障害は30S頭部の大規模な構造再配置(リボソームタンパク質の消失が関わる)により克服される。この動きと平行して、RNアーゼRはそのN末端のヘリックス・ターン・ヘリックスドメインをアンカーとして用いることで、再び解読部位へと移動する。in vitroタンパク質分解分析によって、頭部の再配置がRNアーゼRに対する主な動力学的障害となることが示唆されたが、30Sサブユニットの完全な分解には酵素のみで十分であることも明らかになった。まとめると我々の結果は、RNアーゼRにより行われる30S分解の機構的基盤を示しており、RNアーゼRは30Sから離れることなく結合部位を切り替えるなどの動的な機構を用いて、孤立した30Sサブユニットを標的とすることが明らかになった。

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