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神経科学:社会的に学習された脅威に対する独特な皮質での符号化

Nature 626, 8001 doi: 10.1038/s41586-023-07008-1

動物は、他個体が脅威に対してどのように反応するかを観察することで自身のリスクを最小化しながら、危険の源を学習することができる。しかし、社会的観察を通して脅威を学習し(観察恐怖学習〔OFL:observational fear learning〕と呼ばれる)、そのような脅威に対して特異的な行動反応を生み出す独特な機構はよく分かっていない。背内側前頭前野(dmPFC)は、社会的情報の処理や脅威手掛かりの明確化などの、OFLの基盤となり得るいくつかの重要な機能を担っている。今回我々は、マウスでdmPFCがOFLに動員され、かつ必要とされることを示す。細胞レベル分解能の微小内視鏡カルシウム画像化を用いて、dmPFCニューロンが、直接の経験とは異なるやり方によって、観察した脅威を符号化することが実証された。また、dmPFCニューロンの活動から、脅威に対してすくむか運動に入るかの切り替えを、事前に予測できることが分かった。神経回路マッピング、カルシウム画像化、電気生理学記録、光遺伝学手法を併用して、dmPFCから中脳水道周囲灰白質(PAG)への投射が、観察者のすくみを制約すること、そして、扁桃体と海馬からdmPFCへの入力が観察者のすくみを反対方向に修飾することが分かった。まとめると今回の知見から、dmPFCニューロンが観察恐怖の独特な符号を計算し、長距離の神経回路を協調させて行動反応の選択を行うことが明らかになった。

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