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環境科学:全球のアンモニア排出量削減のための施肥管理
Nature 626, 8000 doi: 10.1038/s41586-024-07020-z
作物生産は、大気中のアンモニア(NH3)の大きな供給源であり、空気の質、人間の健康、生態系にリスクをもたらしている。しかし、農耕地からの全球のNH3排出量の見積もりは、データの制約によって不確かになりがちなため、削減の選択肢と有効性の正確な特定が制限されている。今回我々は、野外観測結果をまとめたデータセットに基づいて、作物に固有で空間的に明確なNH3排出係数を(5分角の分解能で)全球的に生成する機械学習モデルを開発した。我々は、2018年における水田、コムギ畑、トウモロコシ畑からの全球のNH3排出量は4.3 ± 1.0 Tg N yr−1であり、これは施肥管理の慣行を十分に考慮していないこれまでの見積もりよりも低いことを示す。さらに、機械学習モデルによって導かれるように、空間的に最適化した施肥管理は、肥料による窒素の総投入量を変えなくても、NH3排出量を約38%(1.6 ± 0.4 Tg N yr−1)削減できる可能性がある。具体的には、イネの栽培では47%(44~56%)、トウモロコシの栽培では27%(24~28%)、コムギの栽培では26%(20〜28%)、NH3排出量を削減できる可能性があると見積もられた。また、将来の気候変動シナリオの下では、2030〜2060年に、SSP1–2.6では4.0 ± 2.7%、SSP5–8.5では5.5 ± 5.7%、NH3排出量が増加する可能性があると見積もられた。しかし、的を絞った施肥管理によって、こうした増加を緩和できる可能性がある。

