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量子物理学:超低雑音共振器を用いた室温量子オプトメカニクス
Nature 626, 7999 doi: 10.1038/s41586-023-06997-3
室温では、光の量子反作用によって駆動される機械的運動は、光の復元力によって振動子の剛性を制御する先駆的な実験でしか観測されていない。振動を材料の剛性によって制御する固体機械共振器では、こうした効果の観測は、低い機械的Q値、光共振器の周波数ゆらぎ、熱相互変調雑音、光熱不安定性によって妨げられてきた。今回我々は、フォノニック結晶のミラーでメンブレンを挟んだ(メンブレン・イン・ザ・ミドル)系によって、これらの難題を克服した。我々は、フォノニック結晶をパターン形成した共振器ミラーを用いることによって、共振器周波数雑音を700分の1以下に低減させた。そして、この超低雑音共振器内に、最近開発されたソフトクランプ技術を用いて操作された、高い熱伝導率と1.8億というQ値のメンブレン共振器を挿入した。こうした進歩によって、変位センシングの場合のハイゼンベルク限界の2.5倍以内で系を動作させることが可能になり、真空ゆらぎを1.09(1) dB下回るまでプローブ・レーザーがスクイージングされた。さらに、メンブレン振動子の長い熱デコヒーレンス時間(30振動周期)によって、マルチモードカルマンフィルターを用いて、0.97(2)のフォノン占有数を有する、条件付きの変位した熱的運動状態を準備できた。今回の成果は、巨視的な固体振動子の量子制御を室温まで広げるものである。

