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生物物理学:S1–S2–S3遷移中の酸素発生光化学系IIの構造

Nature 626, 7999 doi: 10.1038/s41586-023-06987-5

光化学系II(PSII)は、Mn4CaO5クラスターでのSi状態(i = 0–4)の4段階サイクルにより水の酸化を触媒し、その過程で酸素分子を構成する可能性のある酸素原子の1つ(O6)がS3状態で取り込まれる。S状態遷移中の金属クラスターとその周囲環境の構造変化は、マイクロ秒時間スケールで研究されてきた。今回我々は、ポンプ–プローブ連続フェムト秒結晶学の手法を用いて、1回(1F)または2回(2F)のフラッシュ照射後のナノ秒からミリ秒にわたるPSIIの構造動力学を明らかにした。反応中心P680とMn4CaO5クラスターを連結するチロシン残基であるYZは、ナノ秒時間スケールでの構造変化を示し、それを取り囲むアミノ酸残基と水分子も同様に、フラッシュ照射後の電子とプロトンの速い輸送を反映して構造変化した。2F照射後にはPSIIのD1サブユニットのGlu189の近傍に水分子が1つ現れ、サブマイクロ秒時間スケールでCa2+イオンと結合した。この水分子はその後、O6の増加と共に消失したので、O6の起源であることが示唆された。我々はまた、一連の電子伝達やプロトン放出、基質である水の輸送を完了させるO1とO4およびCl-1チャネルでの水分子とそれらを取り囲むアミノ酸残基の協調した動きを観察した。これらの結果から、S状態遷移中のPSIIの構造動力学とO–O結合形成について極めて重要な知見が得られた。

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