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量子物理学:ユニタリー・フェルミ気体における擬ギャップの観測と定量化

Nature 626, 7998 doi: 10.1038/s41586-023-06964-y

銅酸化物における高温超伝導の微視的起源は、依然として分かっていない。大きな進展は、銅酸化物の通常の非超伝導状態である擬ギャップ相のさらなる理解によって実現され得ると、広く考えられている。特に、擬ギャップが強い対形成ゆらぎに由来する可能性があるかどうかが、中心的な問題である。擬ギャップが存在するとすれば、これが必然的に多体対形成から生じるユニタリー・フェルミ気体は、この問題を取り扱う理想的な量子シミュレーターとなる。今回我々は、運動量分解マイクロ波分光法を用いた、終状態相互作用による偽の影響のないフェルミオンスペクトル関数の精密測定により、リチウム6原子の一様なユニタリー・フェルミ気体において対ゆらぎに駆動される擬ギャップを観測したことを報告する。このスペクトルを解析することによって、対形成ギャップ、対寿命の逆数、一粒子散乱率の温度依存性が定量的に決定された。我々は、超流動転移温度以上で大きな擬ギャップを見いだした。対寿命の逆数は熱的に活性化された指数関数的挙動を示し、これによって、仮想的な対破壊と再結合の微視的機構が明らかになった。得られた大きな温度非依存一粒子散乱率は、プランク限界によって決まる散乱率と同程度である。今回の知見は、強く相互作用するフェルミ気体における擬ギャップの特性を定量的に評価するものであり、超流動性の前駆体として前もって生じる対形成の役割を裏付けている。

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