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ナノテクノロジー:非平衡自己集合の核生成速度論におけるパターン認識
Nature 625, 7995 doi: 10.1038/s41586-023-06890-z
生物の最も精巧な計算機である脳に着想を得たニューラルネットワークは、計算原理を大きく再構築するものとなっている。シグナル伝達カスケードや遺伝子調節ネットワークなど、生細胞内部の情報処理分子システム内にも、高度に相互接続された類似の高次元計算アーキテクチャーが生じている。果たして、他の物理的過程や化学的過程においても、表面上は情報処理以外の役割を果たすものでありながら、ニューラルコンピューテーションに似た集団モードが、より広範に見いだされる可能性はあるのだろうか。今回我々は、多成分構造の自己集合時の核生成を調べ、ニューラルネットワークコンピューテーションと類似の様式で、高次元の濃度パターンを識別・分類できることを示す。具体的に我々は、競合的核生成が3つの構造内の高濃度タイルの共局在化の程度に敏感に依存するよう3つの代替的な様式で自己集合できる、917個のDNAタイルのセットを設計した。この系は、18通りのグレースケール30 × 30ピクセル画像のセットを3つのカテゴリーに分類するようin silicoで訓練された。実験的に、150時間のアニールの途中および後での蛍光測定と原子間力顕微鏡測定によって、訓練された全ての画像が正しく分類されたことが確認された。その一方で、結果のロバストネスは画像バリエーションのテストセットで調べられた。今回の手法は、これまでの生化学ニューラルネットワークと比較すると低速であるが、小型でロバストかつ拡張可能である。我々の知見は、核生成などの普遍的な物理現象が高次元の多成分系内で起こると、強力な情報処理能力を持ち得ることを示唆している。

