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化学:ハーバー・ボッシュ過程における表面化学のオペランド計測

Nature 625, 7994 doi: 10.1038/s41586-023-06844-5

N2とH2からNH3への、肥料製造を目的とするFe触媒やRu触媒での大規模変換はハーバー・ボッシュ過程を通して行われ、この過程は20世紀で最も重要な科学的発明と考えられている。この変換を可能にする触媒の活性成分は、酸化物や窒化物、金属相、表面窒化物であるなどとさまざまに考えられており、律速段階は、N2解離や吸着窒素の反応、そしてNH3脱離とも関連付けられてきた。こうした多様な見解は、ハーバー・ボッシュ過程が高温高圧下で進むことを反映しているが、その一方で、異なる機構案を識別できる可能性がある、表面に敏感な手法では、真空条件が必要である。従って、機構的研究は長い間、理論計算に限定されていた。今回我々は、触媒表面の化学的状態を明らかにでき、メタノール合成やフィッシャー・トロプシュ合成のオペランド観測に最近適応させたX線光電子分光法を用いて、最高1 barの圧力と723 Kという高温で、NH3生成時のFe触媒とRu触媒の表面組成を決定した。その結果、平坦なFe表面、ステップのあるFe表面、Ru単結晶表面の全てが金属的な状態のままであるが、Ru単結晶表面には吸着質がほとんど存在せず、その一方で、Fe触媒は少量の吸着Nを保持しており、温度が低下すると、ステップのある表面のアミン(NHx)被覆率が高くなることが見いだされた。こうした観察結果は、Ru触媒の律速段階が常にN2解離であることを示している。これに対し、Fe触媒では理論で予測された通り、吸着N原子の水素化の効率は低くなり、律速段階は温度低下後にN2解離から表面種の水素化へと切り替わる。

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