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気候科学:北半球の雪の損失に対する人間の影響の証拠
Nature 625, 7994 doi: 10.1038/s41586-023-06794-y
雪の損失の速度、規模、原因の記録は、気候変動の速さを評価し、水安全保障に対する積雪減少のさまざまなリスクを管理するのに不可欠である。しかし、これまで雪量の観測が不確かであったため、人為起源の雪の損失の検出やその要因の特定が難しく、社会の準備が妨げられている。今回我々は、人為起源の温暖化によって、北半球スケールの3月の積雪が1981〜2020年に減少したことを示す。我々は、積雪の再構築のアンサンブルを用いて、北半球の主要な河川流域169カ所のうち82カ所でロバストな降雪傾向を特定し、そのうち31カ所でそうした傾向を確実に人間の影響に帰することができた。最も重要なのは、冬季の気候学的温度が−8°Cを超えると、1°Cの温暖化に対して積雪が少しだけより敏感になるという、一般化可能かつ極めて非線形な積雪の温度感受性が示されたことである。こうした非線形性は、これまで広範な雪の損失がなかったことを説明するとともに、人口の多い流域の大半では積雪の非常に急速な減少と水安全保障のリスクが増すことを予言している。まとめると今回の結果は、雪の損失とそれによる水への影響は、個々の雪プロダクトに明瞭に検出されていなくても人為起源のものであると特定でき、短期的な温暖化とともに加速して一様になり、大きな気候緩和がなければ水資源にリスクをもたらすことを浮き彫りにしている。

