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構造生物学:PP2A:B55–FAM122AとPP2A:B55–ARPP19のクライオ電子顕微鏡構造

Nature 625, 7993 doi: 10.1038/s41586-023-06870-3

細胞周期の進行は、リン酸化の際に起こる調節された急激な変化により制御されている。有糸分裂過程への進入は有糸分裂タンパク質のリン酸化の増加により開始され、この過程はキナーゼにより駆動されるが、有糸分裂の終了の方は拮抗的に働く脱リン酸化により達成され、この過程はホスファターゼ、とりわけPP2A:B55の働きによって駆動される。有糸分裂への進入にキナーゼが果たす役割は十分に確証されているが、最近のデータにより、有糸分裂がうまく開始されるのは、キナーゼの働きと拮抗するように働くホスファターゼの阻害も起こった場合のみであることが示されている。PP2A:B55の阻害は、天然変性タンパク質であるARPP19およびFAM122Aによって起こる。有糸分裂に重要な役割を担っているにもかかわらず、これらによってPP2A:B55阻害が達成される機構は知られていない。今回我々は、PP2A:B55について、リン酸化したARPP19およびFAM122Aへ結合した状態の単粒子クライオ電子顕微鏡構造を報告する。核磁気共鳴分光法を用いて我々が行った相補的研究の結果と一致して、これら2つの天然変性タンパク質は、両方ともPP2A:B55に結合するが、その結合様式は大きく異なっていて、B55上の複数の異なる結合部位を活用している。我々が得た広範な構造学的、生物物理学的、そして生化学的データによって、基質や阻害物質がPP2A:B55へ誘導される仕組みが説明され、PP2A:B55に関連する疾患に対する治療的介入法開発のための分子レベルのロードマップが示された。

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