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物性物理学:炭化ケイ素上の超高移動度半導体エピタキシャルグラフェン
Nature 625, 7993 doi: 10.1038/s41586-023-06811-0
グラフェンには固有のバンドギャップがないので、半導体グラフェンは、グラフェンナノエレクトロニクスにおいて重要な役割を担っている。過去20年にわたり、量子閉じ込めまたは化学的官能基化のいずれかによってバンドギャップを変化させる試みがなされてきたが、実用的な半導体グラフェンは得られていない。今回我々は、単結晶の炭化ケイ素(SiC)基板上の半導体エピグラフェン(SEG)が、0.6 eVのバンドギャップと5000 cm2 V−1s−1を超える室温移動度を持つことを実証する。この移動度は、シリコン(ケイ素:Si)の10倍、他の二次元半導体の20倍である。SiCの結晶表面からSiを蒸発させると、炭素を多く含む表面が結晶化してグラフェン多層が生成されることはよく知られている。SiCのSi終端面に最初に形成されるグラファイト層は、SiC表面に部分的に共有結合した絶縁性のエピグラフェン層である。このバッファー層の分光学的測定によって半導体の特徴が示されたが、この層の移動度は乱れによって制限されていた。我々は、原子レベルで平坦な巨視的なテラス上にSEG(すなわち、秩序バッファー層)を生成する、準平衡アニーリング法を実証する。このSEG格子はSiC基板と整列していて、化学的、機械的、熱的にロバストであり、従来の半導体製造技術を用いてパターンを形成し、半金属エピグラフェンに継ぎ目なく接続できる。これらの必須の特性によって、SEGはナノエレクトロニクスに適したものとなる。

