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惑星科学:低温の褐色矮星の大気における15NH3
Nature 624, 7991 doi: 10.1038/s41586-023-06813-y
褐色矮星と広軌道の巨大系外惑星は、支配的な物理過程と化学過程がほぼ同一であることから、褐色矮星はそうした系外惑星の大気を研究するための理想的な実験室となる。巨大ガス惑星の形成の理解は困難であり、酸素に対する炭素の比(C/O比)などの大気存在比を形成シナリオと結び付ける試みが必要となることが多い。しかし、測定されたC/O比の明確な解釈は複雑で難しいため、惑星形成の複雑さを明らかにするには、さらなるトレーサーが必要になる。水素に対する重水素の比や14N/15N比などの同位体比は、太陽系内での使用と同様に、この形成過程に関するさらなる知見を得るための有望な手段を提供する。系外惑星については、12C/13C比に課される制約はわずかしか存在しないことから、円盤のCO雪線を超えた所からの13Cに富む氷の降着が示唆される。本論文で我々は、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)に搭載された中間赤外線観測装置(MIRI)を用いて得られたスペクトルにおいて、有効温度が380 Kの低温の褐色矮星の大気中に、14NH3と15NH3のアイソトポログ(同位体置換体)を中間赤外線で検出したことを報告する。予想されたとおり、今回の結果から、14N/15N比の値が重力崩壊による星様の形成と一致することが明らかになり、この比の正確な絞り込みが可能であることが実証された。若い星とその惑星では15N同位体がより強く濃縮しているはずなので、我々は、15NH3が低温で広軌道のいくつかの系外惑星に検出される可能性があると予想する。

