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ヘルスケア:全国規模の糖尿病予防プログラムの準実験的評価
Nature 624, 7990 doi: 10.1038/s41586-023-06756-4
糖尿病は罹患率や死亡率、疾病コストの主な原因の1つである。健康行動、特に栄養や身体活動に関連した行動は、2型糖尿病の発症に重要な役割を果たす。行動変容プログラム(生活習慣介入などとも呼ばれる)は、対照臨床試験で有効性が明らかにされているが、個人レベルで健康行動を標的とすることが、2型糖尿病に効果的な予防戦略なのかどうかは議論が分かれており、日常的な医療制度で提供される生活習慣に関するアドバイスやカウンセリングで健康改善が実現できるかどうかについては臨床医の間で疑問が呈されている。今回我々は、世界最大の前糖尿病の行動変容プログラム(イングランド糖尿病予防プログラム)に紹介されることは、糖化ヘモグロビン(HbA1c)、過剰体重、血清脂質レベルなどの主要な心血管危険因子の改善に効果的であることを示す。この解析で用いた回帰不連続性デザインでは、イングランドのプライマリーケア診療全体の約5分の1に当たる電子健康データにおいて、行動変容プログラムへの紹介が適格とされるHbA1c閾値を使った。HbA1cの改善という我々の主な知見の確認には、他の2つの準実験的評価を用いた。1つは、プログラムの段階的な展開を利用した差分の差分分析であり、もう1つは、プログラム適用範囲の地域変動を利用した操作変数法である。今回の解析は、国の医療制度で大規模に実施される生活習慣アドバイスとカウンセリングにより重要な健康改善を実現できるという、相関的というよりは因果関係のある証拠を提示している。

