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気候変動:気候シナリオと排出インベントリーをそろえて全球基準を変える
Nature 624, 7990 doi: 10.1038/s41586-023-06724-y
パリ協定の達成への全世界の進捗を評価するには、モデル化された削減経路に対する国別の行動と公約の総計を一貫して測定する必要がある。しかし、国別温室効果ガスインベントリー(NGHGI)と人為起源の排出の科学的評価は、陸上の炭素フラックスに対して異なる計算慣行に従っているため、現在の排出量の見積もりに大きな差が生じており、このギャップは、時間とともに大きくなると思われる。今回我々は、最新の手法と陸上炭素循環エミュレーターを用いて、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によって評価された削減経路とNGHGIをそろえて比較を行った。その結果、NGHGIの慣行を用いて計算すると、主要な全球の削減基準の達成がより困難になり、CO2排出量をネットゼロにする時期を早め、累積排出量を少なくする必要があることが見いだされた。さらに、炭素肥沃化などの自然の炭素除去過程が弱まると、人為的な陸上の炭素除去の取り組みが隠され、その結果、NGHGIの陸上の炭素フラックスが最終的に2100年までに排出源になる可能性がある。今回の結果は、グローバル・ストックテイクに重要であり、各国は、それぞれの気候目標に対する集合的野心を高めて、全球の気温目標との一致を維持する必要があることを示唆している。

