Article

天文学:人工衛星BlueWalker 3の可視領域での強い明るさ

Nature 623, 7989 doi: 10.1038/s41586-023-06672-7

地球低軌道における明るい人工衛星の大規模なコンステレーションは、地上天文学に重大な難題をもたらす。現在、軌道運動しているコンステレーション衛星の明るさは、見かけの等級では4〜6等級である一方、近赤外線のKsバンドでは2等級に達し得る。衛星運用者や天文学者などの夜空を使う人々は、明るさを軽減する戦略に取り組んでいる。電波放射は、地上の電波望遠鏡にさらなる潜在的リスクを生じさせ、これも評価する必要がある。本論文で我々は、コンステレーション衛星のプロトタイプであるAST SpaceMobile社のBlueWalker 3の国際的な可視光観測キャンペーンの結果について報告する。BlueWalker 3は、64.3 m2のフェーズドアレイアンテナと、ローンチビークルアダプター(LVA:launch vehicle adaptor)を特徴とする。BlueWalker 3の明るさのピークは、見かけの等級で0.4等級に達していた。これによって、この新しい衛星は夜空で最も明るい天体の1つとなった。さらに、LVAはVバンドでの見かけの等級が5.5等級に達し、これは現時点で国際天文学連合が推奨する7等級よりも4倍明るい。LVAは2022年11月10日(世界時)に切り離され、その軌道位置情報が公開されたのは4日後だった。数十万個の新しい明るい物体からなるコンステレーションの構築が予想されるため、地上の望遠鏡には能動的な衛星追跡と回避の戦略が求められる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度