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化学:電気的触媒型脱炭酸クロスカップリングによる複雑分子の合成

Nature 623, 7988 doi: 10.1038/s41586-023-06677-2

有機化学における現代の逆合成解析は、官能基間の極性関係の原理に基づいて、合成ルートの設計を行う。極性逆合成解析と呼ばれるこの方法では、複雑分子の構成官能基に部分正(求電子性)電荷または部分負(求核性)電荷を割り当てた後、反対電荷間の結合を切断する。この方法は、有機化学の学部カリキュラムや大半の合成方法の戦略的応用の基礎となっているが、その実施には、不都合な化学選択性と酸化状態の問題を軽減するために、保護基や正確な反応の段取りといった多くの付随的な検討が必要になることが多い。今回我々は、置換されたカルボン酸から生じるラジカルをNi/Ag電気的触媒型クロスカップリングに用いることで、複雑な分子構造の直観的かつモジュール式の合成が可能になることを報告する。この新しい手法は、Ag添加剤がin situで活性Agナノ粒子を電極表面上に作り出し、入念に選択された配位子がNiの反応性を調節することで成り立っている。反応条件と配位子を慎重に選択することによって、このクロスカップリングのジアステレオ選択性を高めることができる。本手法がいかに合成を簡略化するかの実証のため、14の天然物と2つの医薬関連分子の簡便合成を達成した。

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