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神経科学:複数の要求間の対立を時間経過に伴って解決する神経景観上の拡散
Nature 623, 7987 doi: 10.1038/s41586-023-06715-z
動物は、自身の基本的な生理的要求を満たすために柔軟な目標指向行動を行う。しかし、対立する要求の下で、単一行動がどのように選ばれるのかは分かっていない。今回我々は、脳が時間経過に伴いそうした要求間の対立を解決する原理について明らかにする。絶食・絶飲したマウスに対し、餌と水を等距離に置いて自由に選ばせるという実験方法を開発した。するとマウスは、確率的に移行する持続的な期間に選択を構造化することで、要求にかなう報酬を回収することが分かった。この行動の際に高密度電気生理記録を行うことにより、マウスの次の選択を導く持続的な内部目標状態の、分散した単一ニューロン相関現象およびニューロン集団相関現象が明らかになった。これらの現象は、移り変わるエネルギー景観の中で、雑音を含んで拡散する広汎な要求状態を記述する、数学モデルとして捉えられた。モデルシミュレーションによって、選択を移行する前や光遺伝学的な渇水刺激に応答した集団神経動態を含め、行動と神経活動のデータをうまく予測することができた。今回の結果は、要求に依存した状態の持続性と雑音による行動目標間のシフトという新たな特性に根差した、要求間の対立を時間経過に伴って解決するための一般的な枠組みを提供する。

