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免疫学:潜伏性ヒトヘルペスウイルス6はCAR T細胞中で再活性化される
Nature 623, 7987 doi: 10.1038/s41586-023-06704-2
細胞療法はがん患者に持続的な臨床効果をもたらすが、操作を加えたヒト細胞からの治療法開発に伴うリスクについては、あまり調べられていない。例えば、最近報告されたヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)の再活性化による脳炎などの、T細胞療法を受けた患者で観察された毒性が生じる機構について、包括的な理解は得られていない。本研究で我々は、ペタ塩基規模のウイルスゲノムマイニングによって、ヒトの潜伏性ウイルス再活性化の全体像を調べ、ヒトCD4+ T細胞の培養中にHHV-6Bの再活性化が起こり得ることを実証した。我々は単一細胞塩基配列解読を用いて、高いウイルス転写活性を持つまれなHHV-6「スーパーエクスプレッサー(super-expressor)」(300~1万個の細胞当たり約1個)の集団が、臨床研究グレードの同種異系CAR(chimeric antigen receptor)T細胞中に存在することを突き止めた。米国食品医薬品局(FDA)によって承認済み、もしくは臨床研究が進行中の細胞療法用製剤を投与された患者から得た単一細胞塩基配列解読データを解析したところ、患者にはHHV-6スーパーエクスプレッサーCAR T細胞がin vivoで存在していることが明らかになった。まとめると今回の知見は、細胞療法製剤が臨床試験で報告された溶解性HHV-6感染の一因である可能性を示すのに包括的ゲノミクス解析が有用であることを実証したもので、自己由来および同種異系の細胞療法の設計と製造に影響を与える可能性がある。

