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化学:アレニウムイオン触媒を用いた完全アルキル化シランのハロ脱アルキル化
Nature 623, 7987 doi: 10.1038/s41586-023-06646-9
「有機ケイ素」は自然界に見られないが、炭素に結合したケイ素なしに現代化学を想像することは難しい。「直接法」によって生成されるケイ素含有汎用化学品などは、単純に見えるが、アリール置換やアルキル置換(官能基化)されたケイ素化合物(シランと呼ばれる)を選択的に合成することは容易でない。Me4−nSiCln(n = 1~3)やSiCl4(n = 4)などのクロロシランは、ケイ素含有分子の合成の一般的な出発点である。しかし、こうした方法は、分離が困難であるという問題が多い。逆に、4つのアルキル基を持つシランは、合成の「行き止まり」と見なされている。今回我々は、Me4Siや関連する第四級シランを多様な官能性誘導体に効果的に変換する、アレニウムイオン触媒を用いたハロ脱アルキル化を提示する。この反応は、ハロゲン化アルキルとアレーン(共)溶媒を用いる。ハロゲン化アルキルはハロゲン化物源であり、最終的にアレーンとのフリーデル–クラフツアルキル化反応に参加して触媒を再生する。一方、アレニウムイオンは、プロト脱アルキル化段階の強ブレンステッド酸として機能する。我々は、今回のトップダウン型ハロ脱アルキル化方法が既報のボトムアップ型手法より優れていることを、例えば、ケイ素薬物前駆体の合成において実証する。さらに、アルキル鎖と結合したやや不活性なMe3Si基の化学選択的クロロ脱メチル化に続く酸化的分解が、玉尾・フレミング型アルコール形成につながることを示す。

