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太陽電池:FAPbI3太陽電池における、アニオン–π相互作用によって抑制される相不純物
Nature 623, 7987 doi: 10.1038/s41586-023-06637-w
高い効率と長期安定性の実現が、ペロブスカイト太陽電池(PSC)の商品化のカギである。しかし、ペロブスカイト(ABX3)の組成と相の多様性が、高品質膜の作製を困難にしている。ペロブスカイトの形成はAXとBX2の反応に頼っているが、従来の膜成長調節方法の大半は、BX2成分との相互作用のみに基づいている。今回我々は、AXとヘキサフルオロベンゼン(HFB)のアニオン–π相互作用によって反応速度を調節する代替手法を実証する。注目すべきことに、これら2つの手法は独立したものだが、共に機能して「二重サイト調節(dual-site regulation)」を確立しており、これによって、不要な中間体を生じることなくAXとBX2の反応の精密な制御が実現される。得られたホルムアミジニウムハロゲン化鉛(FAPbI3)膜は、欠陥の減少、赤方偏移吸収、高い相純度を示し、検出可能なナノスケールδ相は見られなかった。その結果として、0.08 cm2のデバイスについて電力変換効率(PCE)が最大26.07%(認証25.8%)、1 cm2のデバイスについてPCEが24.63%のPSCが実現された。このデバイスはまた、50 ± 5 °CにおけるフルスペクトルAM 1.5 G太陽光下での1258時間にわたる最大電力点(MPP)追従制御の後で、初期PCEの94%を維持していた。今回の方法は、アニオン–π相互作用を調べることによって、ペロブスカイト前駆体に生じる化学的相互作用の範囲を拡張するとともに、AX成分が、高品質で高相純度の改良型光起電デバイスの新しく効果的な作用サイトとして重要であることを浮き彫りにしている。

