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生物工学:マウスゲノムの3つの重要な疾患座位の書き換えと目的に合わせた改変

Nature 623, 7986 doi: 10.1038/s41586-023-06675-4

遺伝子改変マウスモデル(GEMM)は、ヒトの病理を解明し新しい治療法を開発する助けとなるが、ヒトの疾患をマウスで忠実に再現することは難しい問題である。ゲノミクスの進歩により、ゲノムのノンコーディング調節配列の重要性が明らかになってきた。このような塩基配列は、ヒトの多くの疾患で遺伝子発現の時空間的パターンやスプライシングを制御している。広範囲にわたる調節性ゲノム領域を含めるには大規模なゲノム操作が必要だが、そうすれば疾患モデル化の質は向上するだろう。既存の方法ではDNA送達のサイズや効率に限界があり、情報量が多い疾患モデル(ゲノムを書き換え、目的通り改変したGEMMの意味でGREAT-GEMMと呼ぶ)を決まった方法でルーティンに作成するのを妨げている。今回我々は、マウスの胚性幹細胞でゲノムを効率よく書き換える方法であるmSwAP-In(mammalian switching antibiotic resistance markers progressively for integration)を開発した。そして、このmSwAP-Inを用いて、改変したTrp53座位の最大115 kbのゲノム書き換えを繰り返し行い、さらに116 kbと180 kbのヒトACE2座位を用いてマウスのヒト化が行えることを実証した。このACE2モデルではヒトACE2の発現パターンとスプライシングが再現され、特に重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に曝露された際には既存のK18-hACE2モデルに比べて症状が軽度であったことから、よりヒトに類似した感染モデルと言える。さらに、このACE2 GREAT-GEMMではヒト化マウスTmprss2による両アレル性の連続的ゲノム書き換えができることも実証され、mSwAP-Inがゲノム書き換えに幅広く使用できることが明確に示された。

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