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保全生物学:高分解能地図で明らかになった、天然ゴムが引き起こす大規模な森林減少
Nature 623, 7986 doi: 10.1038/s41586-023-06642-z
換金作物の拡大が自然林に与える影響を理解することは、根本的に重要である。しかし、大多数の作物にはリモートセンシングによって作製された世界地図が存在せず、全球的な森林減少の影響はモデルと外挿によって推定されている。天然ゴムは、森林減少の影響が極めて不確かなままにされてきた主要商品の一例であり、その推定値には5倍を超える開きがある。今回我々は、地球観測衛星のデータとクラウドコンピューティングを利用して、東南アジアの天然ゴムおよびそれに関連する森林減少の高分解能地図を作製した(ピクセルサイズはそれぞれ10 mおよび30 m)。これらの地図は、政策において、社会によって、そして最近の報告書の中で、天然ゴム関連の森林減少が大きく過小評価されてきたことを示している。今回のリモートセンシングによる直接観測の結果は、天然ゴム関連の森林減少が、現在広く政策決定に用いられている数値から示唆されるものの少なくとも2~3倍に上ることを明らかにしている。天然ゴムに関連する森林減少が1993年以降400万haを超え(2000年以降では少なくとも200万ha)、生物多様性の保全のカギとなる重要な地域(KBA)の中で設立された天然ゴムプランテーションが100万haを超えていることから、東南アジアの生物多様性と生態系サービスに天然ゴムが与える影響は極めて大きいと考えられる。そのため天然ゴムは、国内政策において、貿易協定の枠組みの中で、そして新たなデューデリジェンス立法において、より一層注目されてしかるべきである。

