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生物地球化学:岩石中有機炭素の酸化によるCO2放出がケイ酸塩風化によるシンクを相殺する
Nature 623, 7986 doi: 10.1038/s41586-023-06581-9
山岳の隆起や侵食は、地球の内部と大気の間の炭素収支を調節してきた。これに関しては、これまでCO2を減少させるケイ酸塩鉱物風化の役割と、居住可能状態の地球気候の安定性に対するケイ酸塩鉱物風化の寄与に重点が置かれていた。一方、地表付近で岩石中有機炭素(OCpetro)が酸化されると、風化によってCO2放出も起こり得るが、この重要な地質学的CO2フラックスはまだほとんど絞り込まれていない。今回我々は、微量元素レニウムと空間外挿モデルを組み合わせて用い、全球の河川流域におけるこのCO2フラックスを定量化した。その結果、地表付近の岩石におけるOCpetroの風化によって年間68−6+18メガトンのCO2が放出され、この放出量が全球規模のケイ酸塩風化によるCO2減少量に匹敵するか超えることすらあることが見いだされた。CO2放出のホットスポットは、ヒマラヤ山脈東部、ロッキー山脈、アンデス山脈などの、微粒堆積岩が露出している隆起速度の高い山脈に見られた。今回の結果は、OCpetroが決して不活性ではなく、CO2の正味のソースまたはシンクになる領域において風化を引き起こすことを示している。これは、まだ十分調べられていないものの、侵食や風化がどのようにして長期炭素循環を駆動し、大気圏、生物圏、岩石圏の間の炭素フラックスの微妙なバランスに寄与するかに関して疑問を提起している。

