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惑星科学:地球のマントル底部の異常の起源は月を形成した衝突体である

Nature 623, 7985 doi: 10.1038/s41586-023-06589-1

地球内部の地震学的画像から、最下部マントルにおいて大規模低速度領域(LLVP)と呼ばれる、地震波速度の低い大陸サイズの2つの異常が明らかになっている。LLVPは、周囲のマントルとは組成が異なる、本質的に密度の高い不均質構造であると解釈されることが多い。今回我々は、LLVPが、月を形成した巨大衝突後に原始地球のマントル内に保存された、原始惑星テイアのマントル物質(TMM)の埋設された遺物である可能性を示す。我々の標準的な巨大衝突シミュレーションは、テイアのマントルの一部が原始地球の固体の下部マントルに輸送された可能性があることを示している。我々は、テイアのマントルのモデルと観測されている月の高いFeO含有量に基づいて、TMMの密度は、原始地球のマントルより本質的に2.0~3.5%高いことを見いだした。我々のマントル対流モデルは、衝突後にサイズが数十キロメートルとなった密度の高いTMMの塊が、その後沈み込んで、地球の核の上にLLVPのように熱化学的に積み重なって蓄積され、現在まで残存し得ることを示している。従って、LLVPは月を形成した巨大衝突の自然な帰結である可能性がある。巨大衝突は、惑星集積の最終段階ではよく起こることなので、衝突に起因する同様のマントルの不均一性が他の惑星の内部にも存在している可能性がある。

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