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神経科学:状況依存的な歌の順序付けのための柔軟な回路機構

Nature 622, 7984 doi: 10.1038/s41586-023-06632-1

順序のある行動、例えば体移動、手を伸ばす、発声などは、異なる状況では異なるパターンで行われ、動物の環境への適合を可能にしている。しかし、状況の情報が、神経活動を形作って柔軟に行動のパターン形成を変える仕組みはよく分かっていない。以前の研究では、これは、状況に対して異なる感度で、複数の並列する運動回路を介して達成されると示されていた。今回我々は、単一の経路が、直近の感覚履歴に依存して2通りの体制で働くことを実証する。ショウジョウバエの歌生成系を用い、雌のハエが近くにいるときと遠いときとで、歌のパターン形成に対する複数のニューロンタイプの役割を検討した。雄のハエは、雌から遠い時には1つのモードだけの「単純な」連続を歌うのに対し、雌に近い時には、複数モード間の変換を含む複雑な順序の歌を歌う。我々は、腹側神経索(VNC)内の回路が、二つの歌モードを駆動する神経節間の相互抑制と反跳性興奮により形作られていることを見いだした。脳からVNCへの直接興奮路に入る短い感覚入力が、雌から遠い時の単純な歌を駆動するのに対して、長い感覚入力は、VNC回路の機能的脱抑制の同時動員を介した複雑な歌の生成を可能にする。つまり、雌が近くにいると、正しい状況での運動回路動態が開放される。我々はコンパクトな回路モデルを構築して、今回明らかにした機構で自然の歌動態を十分に再現できることを実証する。これらの結果は、カノニカルな回路モチーフが組み合わされて、動的なコミュニケーションに必要な回路の柔軟性を可能にする仕組みを明示している。

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