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材料科学:回復開始をプログラムできる形状記憶ポリマー
Nature 622, 7984 doi: 10.1038/s41586-023-06520-8
刺激応答性形状変化ポリマーには、ソフトロボティクス、医療デバイス、航空宇宙構造物、フレキシブル電子デバイスなど、新たな応用において類を見ない将来性がある。外的トリガーによる形状変化挙動から、多くのデバイス用途に不可欠なオンデマンド制御性が得られる。皮肉なことに、埋め込み型医療デバイスなどの要求が厳しい用途では、現実的なシナリオ下で外的トリガー(例えば、加熱や光)を利用することが最大のボトルネックになっている。特定の形状変化ポリマーは、トリガーとして自然に存在する刺激(例えば埋め込み型デバイスの場合ヒトの体温など)に頼っている。そうしたポリマーでは、外部刺激の必要性なしに済ませられるが、回復開始を制御する能力も失われる。自然にトリガーされ、その上で能動的に制御可能な形状変化挙動が大変望ましいが、この2つの特性は相反している。今回我々は、相分離を経て機能する四次元プリンタブル形状記憶ヒドロゲルを用いて、この目標を達成した。その形状変化カイネティクスは、一般的な形状記憶ポリマーに用いられる熱輸送ではなく、内部質量拡散によって支配されている。このヒドロゲルは、自然周囲温度で形状変換を起こすことができ、その回復開始遅延は臨界的である。この遅延は、デバイスプログラミング時に相分離の程度を変化させることによってプログラム可能であり、類を見ない形状変化制御機構をもたらす。回復開始を調整できる今回の自然トリガー型形状記憶ポリマーによって、デバイス実装に対する障壁が著しく低下する。

