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免疫学:ディフィシレ菌はニューロンと周皮細胞に毒素を送り、神経原性炎症を引き起こす

Nature 622, 7983 doi: 10.1038/s41586-023-06607-2

ディフィシレ菌(Clostridioides difficile)感染症(CDI)は、ヘルスケア関連消化管感染症の主な原因である。毒素B(TcdB)のようなディフィシレ菌の毒素によって引き起こされる大腸の過度の炎症は、組織を損傷し、ディフィシレ菌の定着を促進するが、TcdBが炎症を引き起こす仕組みは分かっていない。本論文で我々は、TcdBは腸を神経支配する求心性ニューロンと周皮細胞を標的として神経原性炎症を引き起こし、これはニューロンのFrizzled受容体(FZD1、FZD2、FZD7)や周皮細胞のコンドロイチン硫酸プロテオグリカン4(CSPG4)などの受容体を介することを報告する。TcdBは、神経ペプチドであるサブスタンスP(SP)およびカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)のニューロンからの分泌と、炎症性サイトカインの周皮細胞からの分泌を促進する。TcdBの酵素ドメインを、無毒化したジフテリア毒素と融合させることによって、外来性ジフテリア毒素受容体を発現するペプチド作動性感覚ニューロンを標的として送達すると(この方法を毒素遺伝学的手法〔toxogenetics〕と名付けた)、神経原性炎症を引き起こし、CDIに関連した主な大腸組織病変を再現するのに十分だった。逆に、SP、CGRPあるいはSP受容体(ニューロキニン1受容体)を持たないマウスでは、盲腸TcdB注入モデルとCDIモデルの両方で病変の軽減が見られた。SPシグナル伝達やCGRPシグナル伝達を阻害すると、通常のディフィシル菌株やTcdB2バリアントを発現する強毒性株を感染させたマウスでも、組織の損傷やディフィシル菌量が軽減された。従って、神経原性炎症の標的化は、宿主向けのCDI治療法となる。

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