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ヒトの発生:ヒト幹細胞の自己パターン形成による着床後の細胞系譜の作製

Nature 622, 7983 doi: 10.1038/s41586-023-06354-4

ヒトの発生の研究は、胚試料を用いることの技術的・倫理的な制約のために、科学的にかなり難しい課題である。こういった困難に直面する中で、幹細胞は、手の届かないヒト発生段階をin vitroで実験的にモデル化する代替手法となっている。今回我々は、ヒト多能性幹細胞を刺激して自己組織化を誘発し、三次元構造を作らせ、着床後のヒト初期胚発生における重要な時空間的事象のいくつかを再現できることを明らかにする。この系は、胚の胚盤葉上層様系譜、胚体外胚盤葉下層様系譜の自発的分化と共発生を高い再現性で捉え、分泌される修飾因子と共に重要なシグナル伝達ハブを確立し、対称性の破れに似た事象を生じる。単一細胞レベルのトランスクリプトーム解析によって、胎盤細胞タイプの確立なしに原腸形成期近くのヒト胚のさまざまな細胞状態への分化が確認され、これには着床後の胚盤葉上層、羊膜外胚葉、原始線条、中胚葉、初期の胚体外内胚葉のシグネチャーと共に、初期卵黄嚢の誘導が含まれていた。これらをまとめると、我々が作製した系はヒト胚発生のカーネギー段階4~7の重要な特性を捉えており、扱いやすくて再現性の高い、スケーラブルな実験プラットフォームとして、ヒト発生の基盤となる細胞機構や分子機構の解明に役立ち、先天性疾患のハイスループット解析の新たな機会となるだろう。

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