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天文学:超大質量の海王星サイズの惑星
Nature 622, 7982 doi: 10.1038/s41586-023-06499-2
海王星サイズの惑星は、親星からの距離や大気の散逸過程など、形成と進化の歴史に関連する要因に依存して幅広い組成と密度を示す。こうした惑星は、厚い水素とヘリウムの大気を持つ比較的低密度の惑星から、HD 95338 b、TOI-849 b、TOI-2196 bなどの、より薄い大気と共にかなりの量の水や岩石質の内部を持つより高密度の惑星まで、さまざまである。海王星サイズの惑星が少ない、親星に近い領域である「熱い海王星砂漠」に系外惑星が発見されたことで、この領域の存在そのものを含め、惑星系の形成と進化に関する知見が得られる。本論文で我々は、地球半径の3.46 ± 0.08倍の半径を持ち、1.24日の周期で矮星を軌道運動する、トランジット惑星TOI-1853 bの観測結果について報告する。この惑星は、これまで知られている海王星サイズの惑星の質量の約2倍となる地球質量の73.2 ± 2.7倍の質量と、9.7 ± 0.8 g cm−3の密度を持つ。これらの値は、この惑星が熱い海王星砂漠の中央に位置することを示し、その質量において重元素が支配的であることを示唆している。TOI-1853 bの特性は、惑星の形成と進化に関する従来の理論に難問を提起しており、これらはいくつかの原始惑星の衝突の結果か、初期に高い離心率を持ち、その後親星の近くに移動した惑星の最終状態である可能性がある。

