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生態学:保護地域の個体数減少を遅延させる効果は四肢類の系統樹全体で不均一である
Nature 622, 7981 doi: 10.1038/s41586-023-06562-y
保護地域(PA)は、陸上の生物多様性の喪失を遅延させるための主要な戦略である。生物多様性条約ではPAの範囲拡大が優先課題とされているが、PAが四肢類の系統樹全体で個体数の減少を緩和するのかどうか、そして、土地被覆と気候変動がPAの有効性をどれだけ変化させるのかは、いまだ明らかにされていない。今回我々は、全球の陸生脊椎動物2239個体群について、個体数変化の速度を分析した。その結果、平均すると、PA内の脊椎動物の個体数減少速度(年間−0.4%)は、保護されていない類似の場所での速度(同−1.8%)の5分の1であることが分かった。PAの緩和効果は脊椎動物の綱内と綱間の両方でさまざまに異なり、両生類と鳥類で最も利益が大きかった。また、土地被覆が転換された地域の両生類と、気候温暖化が急速に進んでいる地域の爬虫類では、それぞれPAの利益が小さかった。対照的に、PAの緩和効果は、国家の効果的な統治によって一貫して強化されていた。今回の研究は、四肢類の個体数減少を遅延させる戦略としてPAが有効であることを裏付ける証拠を示している。しかし、拡大するPAのネットワークを最適化するには、変化に敏感なクレードに的を絞った保護と、PAの境界を超えた脅威の緩和が必要である。的を絞った保護、適切な統治、そして適切に管理された景観という条件が満たされれば、PAは四肢類の生物多様性を守る上で非常に重要な役割を果たすことができる。

