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構造生物学:チオレドキシンを介したNLRP1インフラマソーム抑制の構造的基盤

Nature 622, 7981 doi: 10.1038/s41586-023-06532-4

インフラマソームセンサーは病原体や危険に関連する分子パターンを検出し、炎症やピロトーシスを促進する。NLRP1は最初に報告されたインフラマソームセンサーであり、その過剰活性化は自己炎症性疾患やがんと結び付けられている。しかし、NLRP1の活性化と調節の基盤となる機構は明確に示されてはいない。今回我々は、広範囲にわたって発現する内因性のチオレドキシン(TRX)が、NLRP1に結合すること、またNLRP1インフラマソームの抑制因子であることを明らかにした。ヒトNLRP1のクライオ電子顕微鏡構造解析から、ツマジロクサヨトウ(Spodoptera fragiperda)由来のTRXと結合したNLRP1が示された。NLRP1およびヒトTRXの変異体実験から、酸化型TRXがNLRP1のヌクレオチド結合ドメインのサブドメインに結合することが分かった。この観察結果から、NLRP1との結合では酸化還元活性を持つTRXのシステインが重要な役割を果たすことが明らかになった。細胞を用いた解析から、TRXがNLRP1インフラマソームの活性化を抑制すること、すなわちNLRP1を負に調節することが明らかになった。我々のデータは、TRXシステムが自然免疫の内因性チェックポイントであることを明らかにしており、また、NLRP1インフラマソーム活性化においてこのシステムを標的とする今後の治療介入の機会を提供するものである。

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