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神経科学:子の鳴き声によって誘発される母体のオキシトシン放出の神経回路
Nature 621, 7980 doi: 10.1038/s41586-023-06540-4
オキシトシンは、出産や授乳中の射乳など、母体の生理機能と子の世話に重要な神経ペプチドである。吸乳はオキシトシンの放出を誘発するが、他の感覚手掛かり、具体的には乳児の泣き声も、ヒトの出産間もない母親でオキシトシンレベルを上昇させることができ、これは子の泣き声が視床下部のオキシトシンニューロンを活性化し得ることを示している。今回我々は、マウスで、仔の発声に関する聴覚情報をオキシトシンニューロンに伝える神経回路について明らかにする。我々は、仔マウスの鳴き声を聞かせた覚醒中の母マウスにおいて、特定されたオキシトシンニューロンからin vivoでの電気生理学的記録と測光を行った。その結果、オキシトシンニューロンは、後部視床髄板内核群からの入力を介して仔マウスの発声に反応するが、純音には反応せず、また、視床の反復刺激がオキシトシンニューロンの持続的な脱抑制を誘導することが分かった。この回路は、声に反応した中枢でのオキシトシン放出と母親の行動をゲーティングしており、これは、仔からの感覚手掛かりを母体の内分泌ネットワークに統合して、効率的な子の世話のための脳状態の調節を確実にする機構を示している。

