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免疫学:内皮によるAHRリガンドの感知が腸の恒常性を調節する

Nature 621, 7980 doi: 10.1038/s41586-023-06508-4

内皮細胞は血管系とリンパ管系の内側を覆っており、重要な物理的障壁として働き、栄養素の輸送を制御し、組織の免疫監視を促進し、血管形成とリンパ管形成を調整している。腸では、器官恒常性の調節に食餌や微生物の合図が特に重要だが、腸の内皮細胞がそういったシグナルを能動的に感知して統合しているかどうかは、今のところ解明されていない。今回我々は、アリール炭化水素受容体(AHR)が、内皮細胞による食餌代謝物の感知に重要なノードとして働くことを、成体マウスとヒトの初代培養内皮細胞で示す。我々はまず、マウス小腸の内皮細胞の包括的な単一細胞アトラスを作製し、血管内皮細胞とリンパ管内皮細胞について、細胞の複雑性と機能的不均一性を明らかにした。AHRを介した応答を単一細胞分解能で解析したところ、定常状態において細胞の静止状態と脈管の正常性を促進する、組織保護的な転写シグネチャーと調節ネットワークが見つかった。成体マウスでの内皮AHRの欠損は、炎症応答の調節不全と増殖経路の開始を引き起こした。さらに、腸管感染症に対する最適な防御には、食餌中のAHRリガンドを内皮が感知する必要があることも分かった。ヒトの内皮細胞では、AHRシグナル伝達が静止状態を促進し、炎症メディエーターによる活性化を制限していた。まとめると、これらのデータは、腸内皮の各領域にわたる環境感知の効果について、包括的で詳細な解析結果を示しており、内皮のAHRシグナル伝達が、食餌による合図を統合して内皮細胞の静止状態と脈管の正常性を促進することにより、組織の恒常性を維持していることを明らかにしている。

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