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量子物理学:光時計におけるリュードベリ相互作用を用いたスピンスクイージングの実現

Nature 621, 7980 doi: 10.1038/s41586-023-06360-6

光ポテンシャルにトラップされた中性原子アレイは、量子物理学研究の強力なプラットフォームであり、単一粒子の正確な制御・検出とさまざまな調整可能なエンタングリング相互作用を兼ね備えている。こうした能力は、例えば、最先端の周波数計測学や、エンタングルした多粒子状態の微視的研究に利用されている。今回我々は、これらの応用を組み合わせ、相互作用する光キュービットのプログラマブルアレイに基づく光原子時計において、計量学的に有用なエンタングルメントを生成するために広く研究されている操作であるスピンスクイージングを実現した。そして、今回の中性原子光時計を用いたリュードベリ媒介スクイージングの実証において、約4 dBの計測学的利得を持つ状態を生成した。加えて、独立したスクイーズド状態間で同期周波数比較を行い、1秒の平均化時間で分数周波数安定度1.087(1) × 10−15を観測した。これは、標準量子限界より1.94(1) dB低く、半時間測定中に10−17レベルの分数精度に達した。さらに我々は、光ピンセットアレイによってもたらされるプログラマブル制御を利用して、局所位相シフトを加え、局所光発振器を用いて相対コヒーレンス時間を超える測定においてスピンスクイージングを調べた。プログラマブル原子アレイ時計における今回のスピンスクイージングプロトコルの実現によって、最適位相推定やハイゼンベルク限界光原子時計向けのさまざまな量子情報インスパイアード技術が可能になる。

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