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高分子化学:非縮合リグニンを接着剤として用いて木材を接合する

Nature 621, 7979 doi: 10.1038/s41586-023-06507-5

合板は、建築では床材や内壁用に、家庭用品では家具やキャビネットなどの製造に広く用いられている。そうした家庭用品は、尿素–ホルムアルデヒド樹脂やフェノール–ホルムアルデヒド樹脂などの接着剤で貼り合わせたベニヤ板でできている。学術界や産業界における研究では、長年にわたって、石油由来フェノールの代わりに使用できるフェノール系高分子であるバイオマス由来リグニンを用いて、リグニン–フェノール–ホルムアルデヒド樹脂接着剤を合成することが目標になっている。しかし、リグニン–フェノール–ホルムアルデヒド樹脂接着剤は、その外観とコストのせいで、合板製造業界では尿素–ホルムアルデヒド樹脂やフェノール–ホルムアルデヒド樹脂ほど魅力的ではない。今回我々は、リグノセルロース系バイオマスからリグニン系木材用接着剤を作製する、単純で実用的な戦略を報告する。我々の戦略では、バイオマスから非縮合リグニンや低縮合リグニンを分離した後、接着剤としてリグニンと水の懸濁液がベニヤ板に直接塗布される。そうしたリグニン接着剤を用いると、幅広いホットプレス温度で優れた性能の合板製品が作製でき、これにより、さまざまな市場セグメントにおいて従来の木材用接着剤に代わる有望な代替品としてこうした接着剤の利用が可能になる。機構的研究からは、そうしたリグニン接着剤の接着機構には、水によるリグニンの軟化、軟化リグニンによる導管の充填、接着剤中のリグニンと細胞壁中のリグニンの架橋が関与している可能性があることが示された。

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