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細胞生物学:プレ配列を持つミトコンドリアタンパク質の輸送にTim17が果たす中心的役割

Nature 621, 7979 doi: 10.1038/s41586-023-06477-8

ミトコンドリア内膜のプレ配列トランスロカーゼであるTIM(translocase of the mitochondrial inner membrane)23は、核にコードされているタンパク質をミトコンドリアへと運び込む主要経路である。1000種類を超える多様なミトコンドリアタンパク質の約60%は、アミノ末端を目的地とするシグナルを持つよう合成されており、このシグナルはプレ配列と呼ばれ、正電荷を持つ両親媒性αヘリックスを形成する。TIM23はプレ配列を持つタンパク質を選別して、内膜あるいはマトリックスへと送り込む。TIM23の極めて重要なサブユニットTim17については、調節機能や共役機能を含め、さまざまな見方が報告されている。今回我々は、天然の膜環境下での輸送の間に生じる、マトリックスを標的とするプレ配列タンパク質および内膜用に選別されたプレ配列タンパク質とTim17の相互作用のマッピングを行った。その結果、Tim17には二重層の膜間腔側近傍に保存された負電荷があり、どちらの種類のプレ配列タンパク質であっても、Tim17の独特な膜貫通腔に沿った移動を開始するにはこの負電荷が不可欠であることが明らかになった。ミトコンドリアタンパク質のプレ配列の両親媒性という性質は、Tim17に依存したこの輸送機構にぴったり適合している。この機構によって、内膜用に選別された前駆体の膜貫通部分が側方へ直接的に放出されて内膜に入ることができる。

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