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ゲノミクス:ヒトY染色体の完全塩基配列
Nature 621, 7978 doi: 10.1038/s41586-023-06457-y
ヒトのY染色体は、長いパリンドローム配列、縦列反復配列、分節重複といった複雑な反復構造のために、塩基配列の解読とアセンブリが非常に難しいことが知られている。そのため、GRCh38参照配列にはY染色体の半分以上が含まれておらず、解読が終了していない最後のヒト染色体として残されている。今回、テロメア・ツー・テロメア(T2T)コンソーシアムでは、HG002ゲノム由来の6246万29塩基対からなる完全なヒトY染色体塩基配列(T2T-Y)を決定し、GRCh38参照配列のY染色体中の複数の誤りを修正し、この参照配列に3000万塩基対を超える塩基配列を追加した。そして、TSPY、DAZ、RBMY遺伝子ファミリーの完全なアンプリコン構造を明らかにし、さらに41の新たなタンパク質コード遺伝子(その大半はTSPYファミリー由来)を示す。また、Yq12ヘテロクロマチン領域はヒトサテライト1とヒトサテライト3のブロックが交互に並んだパターンであることが分かった。我々は、このT2T-YとこれまでのCHM13ゲノムアセンブリとを組み合わせ、入手可能な集団間の多様性、臨床バリアント、機能的ゲノミクスデータをマッピングして、24種類のヒト全染色体の完全で包括的な参照配列を作成した。

