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材料科学:温和な化学的性質によって安定化された高エントロピーハロゲン化物ペロブスカイト単結晶

Nature 621, 7978 doi: 10.1038/s41586-023-06396-8

高エントロピー材料は、さまざまな機能性材料の優れた候補であるが、従来その形成には、1000°Cを超える高温合成法と、熱間圧延などの複雑な加工技術が必要であった。高エントロピー材料に要求される極端な合成条件に対処する1つの経路には、イオン結合ネットワークと低い凝集エネルギーを持つ結晶構造の設計が関与しているはずである。今回我々は、新たなクラスの金属ハロゲン化物ペロブスカイト高エントロピー半導体(HES)単結晶を作るための、室温溶液(20°C)合成法と低温溶液(80°C)合成法を開発した。金属ハロゲン化物ペロブスカイトの格子がイオン性で柔軟であるため、これらのHES単結晶は、多元素インク(すなわち、強塩酸中でよく混合された遊離Cs+カチオンと5または6種類の個別の[MCl6]2−アニオン性八面体分子)において安定化された錯体の自己集合から得られる、立方晶Cs2MCl6(M = Zr4+、Sn4+、Te4+、Hf4+、Re4+、Os4+、Ir4+またはPt4+)の空孔秩序化ダブルペロブスカイト構造で設計された。得られた単相単結晶は、ほぼ等モル比の不規則合金としてMサイトを占有する5元素と6元素の2つのHES族にまたがっており、Cs2MCl6の全体的な結晶構造と化学量論は維持されていた。高エントロピーの5元素と6元素のCs2MCl6単結晶全体に無秩序にさまざまな[MCl6]2−八面体分子軌道を組み込むことで、5つまたは6つの異なる個別八面体分子の閉じ込められた励起子状態間のエネルギー移行相互作用を伴う複雑な振動構造と電子構造が生じた。

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