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環境化学:鉄とマンガンによって強化される長期有機炭素保存

Nature 621, 7978 doi: 10.1038/s41586-023-06325-9

堆積物中の有機炭素(OC)の分解と保存のバランスは、全球の炭素循環や酸素循環に重要である。しかし、海底堆積物によるOC保存に寄与するさまざまな機構や環境条件の相対的重要性は、まだよく分かっていない。単純な有機分子は、メイラード反応によってジオポリマー化されて難分解性有機物になり得るが、海底堆積物温度での反応速度は遅いと考えられている。陸域システムにおけるより最近の研究では、マンガン鉱物によって反応が触媒され得ることが示唆されているが、海底堆積物温度におけるジオポリマー化OC形成の促進の可能性はよく分かっていない。今回我々は、インキュベーション実験を行い、保存の大半が起こる大陸辺縁部に関係する温度において、鉄イオン、マンガンイオン、鉱物がメイラード反応を非生物的に最大で2桁触媒的に促進することを見いだした。さらに、反応生成物の化学的特徴は、全球的に大陸辺縁部に見られる溶解OCおよび全OCとよく似ていることが分かった。我々は、間隙水モデルを用いて、鉄とマンガンに触媒される単純な有機分子から複雑な巨大分子への変換によって、約4.1 Tg C yr−1のオーダーの炭素が海底堆積物中に保存されると見積もった。過去3億年間で堆積有機物の保存量がおそらく約63 Tg C yr−1しか変動していないという観点から、我々は、海洋への鉄とマンガンの流入量の変動が、これまで調べられていない大きな影響を地質学的時間にわたって全球OC保存に及ぼす可能性があると提案する。

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